2021.09.02

販促は目的と効果検証が鍵!販促物の種類と運用のコツを解説

販促は目的と効果検証が鍵!販促物の種類と運用のコツを解説

マーケティングにおける販促物の効果は可能性にあふれています 。やり方次第で効果の振り幅は変わるため、良い販促物を作るためにも原点に立ち帰り、あらためて販促のあり方について学びましょう。 今回は、販促の定義や広告との違い、販促物制作のポイントなどをご紹介します。「これから販促施策を打ちたい」「現在の販促施策を見直したい」という方は、ぜひご一読ください。


目次

あらためて「販促」とは何なのか
 - 言葉の定義
 - 広告と販促の違い

販促物の種類と例
 - 販促物の種類
 - 代表的な販促物例

効果的な販促物作成や運用のコツとは?
 - 目的・ゴール設定
 - 誰に向けての販促施策なのか?の設定(ペルソナ設計)
 - リソースの確認(予算・工数)
 - 活用場面の具体的な想

販促施策目的の例
 - 商品の認知率向上
 - 売上の向上
 - 販促施策は、打って終わりだともったいない!

自社に合う販促物で勝ちにこだわる施策を打ち出そう



あらためて「販促」とは何なのか?

そもそも、販促とは何なのでしょうか。広告とどう違うのか、どう線引きがされているのかが分からないという方は意外と多いものです。販促の目的を明確にし、それに適した施策を打つためにも、販促の基本を押さえておきましょう。

以下にて、販促の言葉の定義とあわせて広告との違いについて解説いたしますので、販促やマーケティングに関わる方は今一度確認してみてください。

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言葉の定義

販促とは「販売促進」の略称です。自社の商品・サービスの魅力を伝え、消費者の購買意欲を高めるための一連の活動を指します。販促はあらゆる施策全般を指すため、例えば、サンプル・ノベルティの配布やポップアップストアを設置したイベント、SNS、メールマガジンの配信などもすべて販促と言えます。

販促のために制作・配布されるさまざまなアイテムを「販促物」と言い、このほか「販促品」や「販促グッズ」「ノベルティ」などとも呼ばれています。このように販促物の種類はさまざまですが、販促を実施することで集客や売上の向上、ひいては企業の発展に繋げることが可能です。

広告と販促の違い

広告も販促も「自社の商品・サービスに関する情報を世間の人々に伝える」という点においては共通していますが、役割が異なります。

広告は、テレビや新聞、雑誌、Webなどの媒体を利用して情報を発信することであり、あくまでも「知ってもらうこと」を目的としています。それに対して、販促は「買ってもらうこと・利用してもらうこと」が目的です。情報を発信するだけでなく、集客や売上増加という成果を出さなければなりません。

消費者が購買に至る行動遷移にあてはめて考えると、広告と販促が受け持つ役割が異なることがフェーズの違いでも理解できます。広告が受け持つフェーズは主に「認知・興味・理解」の前半部分で、販促が受け持つフェーズは主に「理解・検討・購買」の後半部分です。

認知(商品やサービスを知る段階) 
↓ 
興味(商品やサービスについて、より詳細な情報を知ろうとする段階) 
↓ 
理解(商品やサービスの全体像を把握する段階) 
↓ 
検討(商品やサービスをあらゆる角度から比較検討する段階) 
↓ 
購買(商品やサービスを購入し、享受する段階) 

「知ってもらう」と「買ってもらう・利用してもらう」では、お客さまに伝える情報に違いが出るのは想像できるでしょう。

広告の場合は、自社の商品・サービスの魅力や自社の理想像、ブランドの世界観を「抽象的」な表現で伝えても問題ありません。消費者の目をこちらに向かせることが重要ですので、憧れや期待などを抱かせるようなアプローチは広告らしい手法と言えます。

しかし、販促は「欲しい・使いたい」という気持ちを喚起させることはもちろん、購買に伴う心理的不安を解消し、実際に手に取ってもらうまでを想定しなくてはなりません。そのためには、消費者目線に立った情報の提供が鍵になってくるのです。

販促物の種類と例

では、販促物の種類には実際どのようなものがあるのでしょうか。以下にて、代表的なアイテム例と合わせて解説します。

販促物の種類

販促物の種類は、「認知」「訴求」という目的によって大きく2つに分けられます。

認知を目的とした販促物とは、新商品の発売や、既存商品・サービスのリニューアルなどに使用されるもの。目立つアイテムを使用するケースが多く、例えばポスターやのぼり、POPなどが当てはまります。実際に、これらは写真やキャッチコピー、イラストなどで如何様にも工夫できるため、さまざまな場所で利用されています。

あくまでも「知ってもらう」ことが最優先なので、1〜2秒のうちに情報が伝わるよう施策を施すのが望ましいと言えます。

訴求を目的とした販促物とは、商品の特徴や魅力、使用方法などを伝えるために利用されるもの。基本的に“読み物”としてじっくりと見てもらえるものが選ばれるケースが多く、例えばチラシやリーフレット、カタログなどが当てはまります。

「理解を深めてもらう」ことが重要なので、最後まで飽きさせない工夫が必要です。また、認知を目的とした販促物と同様に、写真やキャッチコピー、イラストなどを使用して目を引く工夫をすることも大切と言えます。

代表的な販促物例

販促物として活用されているアイテムや手法はさまざま。中でも代表的な販促物には、以下のようなものがあげられます。これらの中からどの販促物を制作するかは、「ターゲット」「アピールしたい情報(商品・サービスなど)」「季節」などを考慮して選択することが大切です。

  • ポスター
  • 看板
  • のぼり
  • デジタルサイネージ
  • パンフレット
  • フリーペーパー
  • チラシ
  • フライヤー
  • POP
  • カレンダー
  • うちわ
  • ダイレクトメール
  • ポケットティッシュ
  • クリアファイル
  • ボールペン
  • メモ帳
  • お菓子
  • イベント(ポップアップストアなど)
  • SNSページ(公式アカウントなど)
  • クーポン券

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効果的な販促物作成や運用のコツとは?

販促物を制作する際は、以下のポイントに留意しましょう。 

目的・ゴール設定

販促物の制作は、目的を明確にした上で行いましょう。例えば、「売上を伸ばす」という目的はどの企業も設定しているはずですが、漠然とした内容だと到達するまでの手段を決めかねてしまいます。

「売上アップ」を主軸に、「商品・サービスの魅力である◯◯について伝える」「消費者の望むもの(悩み解決や利便性向上につながるもの)を提示する」などブレークダウンしたうえで、例えば「〇〇の売上を3カ月後までに前年比120%に拡大する」というような具体的かつ定量的に測定可能な目標値を設定することが重要です。またそうすることで、販促物を作る上でのヒントが見えてくるはずです。

誰に向けての販促施策なのか?の設定(ペルソナ設計)

販促物の制作では、ターゲット像(ペルソナ)を明確にすることも大切です。年齢や性別、家族構成などの基本属性に加えて、人格や性格といったパーソナルな部分や、どのような購買行動をとるのかまで設定できると良いです。

リソースの確認(予算・工数)

販促物があらかた決まったら、制作する数量と合わせて予算や工数(納期)を設定します。

予算は、「目的を達成するために必要な部分(作業・事項)はどこか」を可視化したうえで決めるようにしましょう。膨大な予算をかけて大規模な販促を行うのも一つの方法ですが、結果がマイナスだった場合のダメージは計り知れません。また、仮に売上がアップしても販促コストがかかりすぎてROI(投資利益率※1)が低いと、それは費用対効果の低い施策となるので良い結果とは言えません。

堅実に結果を追い求めるなら、まずは低予算で始められる販促から取り組むことが大切です。PDCAサイクルを回し、徐々にブラッシュアップしながら“勝てる販促”に発展させましょう。ある程度、この販促は効果が出るという確信を持てたときに予算を増やせば、失敗を遠ざけることができるはずです。

納期管理のために、ガントチャートのような表を使ってスケジュール管理を行うと、関係者も含めて業務の進捗が把握しやすくなります。納期に間に合わないといったトラブルも防ぎやすくなるのでおすすめです。

なお、販促物制作に関わる予算や工数の管理を行うことのできるクラウドサービスもありますので、ご興味がありましたらぜひご連絡ください。

※1:ROI「Return On Investment」。投資利益率や投資収益率という意味で、投資(事業)でどれだけ利益を得られたのかを示す指標。似た言葉にROAS「Return On Advertising Spend」があるが、こちらは広告費用の回収率や費用対効果を表すもの。ROIは投資効果、ROASはその後の売上効果を示している。

活用場面の具体的な想定

販促物の制作では「活用される場所と使用場面」を想定しましょう。

例えば、自社商品のサンプルを配布する際、使用方法を伝えなければお客さまは困惑してしまいます。社員や店舗の従業員が説明するケースもあるでしょうが、イベントや街頭で配布する“ばらまき型”の販促物ではフォローが不十分です。使用方法を説明する冊子や書類、商品専用ページにアクセスできるURLやQRコードを添えるなど、伝え方を充実させることも考えましょう。

また、想定されるターゲット層に合わせた導入事例を公開するのも一つの方法です。具体的な導入事例があればより芯に迫った営業ができますし、とくに同じ業界や職種等、セグメントの同じ見込み顧客にアピールしやすくなります。

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販促施策目的の例

販促は打ち出せる手法が多種多様です。それゆえ「いまいちイメージが掴めない」という担当者の方もいるかもしれません。そこで以下では、販促施策時に据えられる3つの目的をご紹介します。 

商品の認知率向上

1つ目は「商品の認知率向上」です。どんなに素敵な商品・サービスを販売しても、消費者に認知されなければ企業成長につながりません。消費者に自社の商品・サービスを知ってもらうために、新商品の発売時や商品・サービスのリニューアル時、既存商品を新規顧客へ紹介したいときなどに販促を打ち出します。 

売上の向上

2つ目は「売上の向上」です。売上を伸ばすためには、商品そのものの質や価値を高めることが大切です。しかし、商品開発にはコストがかかりますし、仮に魅力的な商品・サービスを打ち出しても消費者に認知されなくては手に取ってもらえません。また、すでに認知されている商品でも、競合他社の商品に顧客が心変わりしてしまう可能性もあります。 

消費者との接点を増やし、こちらに目を向けさせ続けるためには、商品の魅力を伝え、さらに割引やおまけなどのプラスアルファで魅力を底上げすることが重要です。 

販促施策は、打って終わりだともったいない!

従来のマス広告のように「打って終わり」の施策は、効果検証がしづらいためおすすめできません。販促にかけた予算分、しっかりと成果に反映されているかを把握しなくては、正しくPDCAを回すことはできないでしょう。消費者の購買行動は日々変化しているため、勝てる販促施策を打ち出すためにも きちんと定量的な分析を行い、成果を数値化することが大切です。

自社に合う販促物で勝ちにこだわる施策を打ち出そう

販促物は企業成長の一助となる施策ですが、企業や業種、予算やターゲットにより、多種多様な施策があるため、どのような施策にすべきか迷ってしまいがちです。

行き当たりばったりの“販促っぽい施策”になってしまわないように、まずは目的を明確化しましょう。そして、その目的に合った販促を打ち出して結果を数値化し、PDCAサイクルを回して効果検証を行います。このプロセスを繰り返すことで、自社に合う販促・販促物を見つけやすくなります。

目的に沿った施策を打ち出し、ブラッシュアップしながら精度を高めていけば、勝てる販促を実現できるはずです。今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ販促・販促物を見直してみてください。

データドリブンなリアル店舗をはじめとした施策の効果検証と次なる一手の立案にお悩みでしたら、ぜひご連絡ください。

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