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お客様の行動が語る「次の一手」|棚提案と販促物の最適解とは?
アサヒグループ食品株式会社 様
写真左より
理事
コンシューマ事業本部付 販売・DX統括
森 貴寛 様
コンシューマ事業本部 販売推進部 担当課長
川上 裕 様
(※役職等表記は取材当時)
✓株式会社ヤクルト本社 様
売場改善により乳酸菌飲料全体の売上16% 伸張に貢献
✓キリンビバレッジ株式会社 様
「生茶」の環境訴求が店頭での購買の後押しに繋がったことを立証
【Go Insight導入前の課題】
今回、調査対象としたブランドは、市場に浸透して、一定の売場を確保していますが、売場での効率性を提案したいと考えていました。
商品視点でシリーズを揃えたり、幾つか基本棚割を提案していましたが、POS実績での検証で、お客様の購買行動を検証できていませんでした。
お客様の行動分析で棚提案・コンタクト率を高めたいと考えていました。
ー「Go Insight」を知った経緯や、導入を決めた理由をお聞かせください
森:
「Go Insight」を知ったきっかけは、関連会社の調査事例を紹介いただいたことが始まりでした。それが最初に伺った経緯だと思います。また、その際に御社の事業内容について伺い、ショッパーデータの分析だけでなく、データ分析支援なども提供されていることを知りました。それが非常に興味深かったですね。
通常の調査ではデータ分析を行っていただくケースが多いですが、さらにその先の解析やサポートに踏み込んでいただける点は非常に魅力的でした。実際に紹介いただいた際に「面白いな」と感じた部分です。打合せでは、売場視察、課題を基に、積極的に提案いただけたことで、調査設計やサポート体制に加えて、御社のコンサルティング要素・スキルを感じました。調査結果では、商品の配置、販促物での数値の変化、トライアルとリピートでの行動の違いを根拠として整理できたことは成果でした。
ー 調査対象はどのように決まったのでしょうか
羽田:
今年度の中で森様が「サプリメント」と「フリーズドライ」の2つを候補に挙げられたと思いますが、最終的に「サプリメント」を選定された背景についてお伺いできますか?
森:
はい、当社の抱えていた課題につながる部分だと思います。今回候補に挙げたブランドについては、ブランド自体の浸透度は高く、一定の売り場も確保できている状況でした。ただ、新商品をどんどん出せば良いというものではなく、売り場の効率性をより高める必要がありました。
営業に於いても、売り場の効率性が重要視されるようになり、その実態を調査する必要が出てきたのです。また、それをいかに可視化するか、納得性のある根拠を示せるかが課題でした。そのため、当社のブランドで大きな課題の一つである「サプリメント」を用いて調査を行うことが適切だと判断しました。
POSデータだけでなく、顧客の反応を見ながら売り場をどう構築するべきかを考える機会にしたいと考えて「サプリメント」を選定しました。
ー 従来の調査と比べて、今回の調査で特に違いを感じた点はございますか?
森:
決定的に違ったのは、仮説検証のプロセスが含まれていた点です。
今回の調査では、例えば販促物も含め、「こうしたらどうだろう」と仮説を立て、それを実際に試してみて、その結果を検証するというプロセスが組み込まれていました。調査を先で活かすために、どうような確認が求められるのか、を想定して、ご提案いただいたことは有難かったです。調査後、営業の活用を想定して検証できたことで、提案資料への反映もスムーズでした。
先ず、売場での反応や行動を検証して、弊社の課題を組み合わせて、仮説を立てる。仮説の精度を上げて、商品配置や販促物の案をディスカッションして、検証を活かして調査を提案いただけたのは、従来の調査との違いでした。
~ Short Story – インタビュー小話 ~
羽田:
ところで、森さんのご経験の中で、今回のカテゴリーに限らず、今まで店頭調査に関連して「こういったことをやったことがある」というエピソードがあればお聞かせいただけますか?
森:店頭調査で多いのは立地分析やPOS分析、ID-POS分析などですね。定量的に棚効率を確認していました。加えて、定量結果の背景では定性的な調査として、アンケート調査を組み合わせていました。
今回やっていただいたのはカメラ調査ですよね。今回改めて感じたのは、「聞かれて答えること」と「実際の行動」を分けて考える必要性です。行動は本音を表し、アンケートは建前を反映する部分があるので、この違いを意識して調査設計に活かすことが重要だと感じました。
小俣:
今回の調査で個人的に良かったと思ったのは、例えば「しゃがんで見ている人が多い」というような行動が観察できた点です。こうした情報はアンケートでは把握できない部分で我々の調査の強みだと感じています。こうした発見を通じて価値を提供できたのは、とても良かったと思っています。
森:
行動データというのは、ある意味で裏付けになると思います。例えば、今回の調査で「場所を変えても結果が変わらなかった」という場合、定量的には「変わらない」という事実は示せますが、それで終わってしまいます。
ただ、変わらなかった理由を掘り下げると、「お客様が探している」「こうした行動を取っている」ということが明らかになる。説得力が増します。行動データは根拠として非常に重要だと感じますね。
ー 今回ご覧になったデータの中で「面白い」「興味深い」と感じられた部分
を教えてください
川上:
ID-POSなどはこれまでも見ておりましたが、それは数字に過ぎず、根拠(お客様の具体的な行動)まではわかりませんでした。今回カメラを設置していただいたことで、「購入」だけでなく、「接触」の状況や「手に取ったが購入しなかった」といった行動を通じて、実態を確認できたことにより、数値結果との関連性を明確に解釈することができました。
また、サプリメント単独の数値だけでは判断が難しいところ、他のカテゴリーと比較をしていただけた点も非常に興味深かったです。また、調査設計では盛り込んでなかったですが、行動結果を通じて、QRコードをつけた販促物への接触はなく、設置の効果がないことも判りました。興味深い結果でした。今後はその点を改善したいと考えています。
羽田:
QRコードが見られないというケースは、他のお客様でも少なくないですね。キャンペーン応募のようなものだと、LINE経由などで異なる反応が得られることもありますが、処方や効能に関する情報を提供する際は、QRコードの利用が難しい場合もあります。
例えば、過去にあった例で、QRコードを押すとスマートフォン上で商品のイメージが見られる、といった仕掛けを作られた企業もありました。制作に相当なコストをかけていらっしゃいましたが、調査期間中にQRコードを読み取るお客様はほとんどいませんでした。QRコードにトラッキングを埋め込んでいたため、全体でどの程度利用されたかは確認できましたが、店舗単位での利用状況までは把握できませんでした。QRコードの活用には引き続き工夫が必要だと思います。
ー 今後、御社では、どのように調査結果をご活用されていくイメージをお持ちですか?
川上:
そうですね、今回の結果は社内会議で発表させていただきました。ただ、時間が限られていたため、ある程度、抜粋して共有しました。
それでも、会議後、関心・興味を持ってくれた営業担当者が複数いました。今までも、推奨の棚(品揃え)、商品配置のパターンは提案資料で用意していますが、今回は、行動の裏付けがセットだったので、明らかに営業担当者の反応はよかったです。営業担当者のプレゼン商談を通じて、成功事例を広げて欲しいと考えています。
森:
企業のプレゼンや商談資料で売場での行動特性を加えることで営業へのサポートは確実に向上します。商談には本社から出向く機会を増やして店舗様の売場提案に貢献できると考えています。
~ Short Story – インタビュー小話 ~
小俣:
サプリメントは基本的に「2個まとめて購入する」ということが少ない商材だと思っていました。
POSデータでは「2個買った」といった内容も出てきますが、サプリメント調査を通じて、その背景や購入の比較検討が見えてきたのは非常に有意義だったと思います。
川上:
販促物については、今まではタレント性のあるものが多く今回のような新しい内容が「自分ごと化」できたのがとても新鮮でした。その結果、商品との関連性が高く、売上に繋がるデータも出てきたのは非常に良かったと思います。
アンケートでは「何が書かれていたか、覚えていない」という課題も発見できましたので、これらの課題を踏まえて、売り場とも連動しながら「伝わりやすい」「頭に残る」文言を考える必要があると思います。この点は今後改善していきたいと考えています。
羽田:ありがとうございます。調査結果を基に販促物を検討して、それを検証するというプロセスをもっと広げたいと思います。
ー インタビュー後記
森:
今回の調査設計を振り返ると、少し変わった言い方ですが「楽しかった」というのが率直な感想です。何が楽しかったかというと、御社との打合せで「ノリ」を感じたからだと思います。仕事において「ノリ」は重要だと思っています。例えば、「ここまでやるけど、さらにこうしたら良いんじゃないか」「次はこう進めよう」といった積極性が、結果として良い調査に繋がったと感じます。
調査はあと一歩がとても重要です。例えば「ここから先は時間がないから」とか「ここまではできるけど、それ以上は…」と諦めてしまうのではなく、「あと一歩、まだ一歩」という積極的な踏み込みが必要ですよね。
御社のコンサルタント的な要素、つまり、調査を進めながら提案を深めていく姿勢が感じられたのは、とても良い点だと思いました。
川上:
私は、対応のスピードが非常に速かった点が印象的でした。打合せ後に論点を整理いただいて、幾つかオプションで提案していただけたのが良かったですね。時間が経つと熱量が下がってしまうことも多いですが、迅速な対応があったことでテンションを保ちながら進めることができました。
また、売場での棚替えや販促物の設置を一緒に進めたことで親近感を持つことができたことは、非常に大きかったと思います。また調査内容についてご報告頂いた際には、疑問点や整理が必要な部分に対して丁寧に対応していただき、課題と対応案を明確に提案してくださったことは、大変ありがたく思いました。
(写真左から:アサヒグループ食品株式会社 森様、川上様、ゴウリカ 羽田、小俣)
インタビュアー:
ゴウリカマーケティング株式会社
データコンサルティングチーム マネージャー 羽田 貴明
データコンサルティングチーム 小俣 翔
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