2023年06月26日

株式会社オリコム様との協働調査がリリースされました

株式会社オリコム様との協働調査がリリースされました

株式会社オリコム様の『2022年~2023年の冬季における生活者のドラッグストアでの風邪薬に関する購買行動について調査』にて弊社サービス「Go Insight」を採用いただきました。

この調査・分析から3つの示唆が得られましたので、ご紹介いたします。

1)風邪薬は「店頭で迷って買う」商品

風邪薬売り場の滞在時間を見てみますと、滞在時間が200秒を超える人がかなりの頻度で出現していることが明らかになりました。中には10分以上迷っている人も存在し、一般的な商品群と比べて滞在時間のばらつきが多い商品といえそうです。実際の行動の動画から、売り場全体を見渡す様子や、近づいて商品のパッケージを見比べるなどの行動も多数確認できました。

また、商品に触った人ベースでみると1回の買い物で平均2.5回 商品に触って確認しているというデータも得られております。最も多い人は19回商品に触って検討していました。このように風邪薬は「店頭で迷って購買する」カテゴリといえそうです。

2)風邪薬は「ついで買い」が起きにくい商品カテゴリ

売り場の前で商品を手に取ったにもかかわらず、結局買わないまま売り場を立ち去る割合が23%となっていました。一般日用品や食品では接触から-購買への変化率が9割程度であることを考慮すると、「風邪薬を買う」という目的をもって売り場を訪れても、納得しないと購買に至りにくい商品カテゴリといえそうです。

3)テレビCMの情報だけでは商品選択の決め手にはなりづらい

一部の風邪薬ブランドのテレビCMの放映量と、店頭で最初に手に取られる商品の関係について分析したところ、相関はそこまで高くありませんでした。また、CM放映量の多いブランドを買った人であっても、店頭で購入商品を決定するまでに一定の時間をかけているというデータも得られました。このことから、風邪薬の選択・購入の際にテレビCMの情報だけでは判断をしていないということがわかりました。

こうしてみると、広告は、商品選択をし易くする効果を有するはずなのに、実際にはそれが実現できていないことも推察されました。

上記3点から、風邪薬カテゴリにおいては、商品選択においてテレビCMだけでなくさまざまな接点での情報が必要であること、また店頭で悩むため、その悩みに寄り添って、選択を後押ししてくれるような「納得度を高める」情報提供が必要であること、店頭での商品選択をし易くするような、戦略一貫性のあるコミュニケーション設計が必要であること、などがいえそうです。

本調査では店頭カメラによる生活者の購買行動そのものを捉える為、弊社サービスGo Insightを用い消費者一名一名のリアルな行動を観察・分析されました。

今回の調査や取り組みに関連したウェビナーを7月下旬ごろに開催予定ですので、ご興味のある方は本ウェブサイト、オリコム様メールマガジン、弊社メールマガジンにて続報をお待ちいただければと存じます。

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