2022.01.11

ダノンジャパン様に学ぶ店頭購買プロセスの解明とショッパー視点の売場作り

ダノンジャパン様に学ぶ店頭購買プロセスの解明とショッパー視点の売場作り

“リアル店舗での購買プロセス”について考えたことはありますか?お客様の購買行動データをAIカメラで取得し、専任のデータサイエンティストが分析、示唆だしを行うことで、購買前後の一連のプロセスを定量化し、売場の改善点を導き出すことが可能です!本記事ではダノンジャパン様が弊社と共に取り組んでいる「購買プロセスの最適化」について、事例と共にご紹介致します。動画版もありますのでぜひ合わせてご覧ください。

ダノンジャパン株式会社
営業本部 営業戦略部 シニアマネージャー
磧谷 憲二

長年にわたり主に外資系消費財企業にてショッパー・コンシュマーインサイツに従事し2020年より現職。データ分析のみならず、その要因分析を購買者行動と関連付けるアプローチを得意とし、販売戦略から売場提案まで幅広い領域をカバー。常に店頭を重視し、独自の観点に基づく店内での購買者行動観察を日課としている。

ダノンジャパン株式会社
営業戦略部 カテゴリーマネージメントマネージャー
高橋 英一

大手量販店のセールスマネージャーを経て、2015年よりカテゴリーマネジメントに従事。緻密なデータ分析を通じたファクトベースの棚割に留まらず、カスタマー視点、購買者視点を盛り込んだトリプルWINを実現する売場提案を得意とする。特に売場に現れ始める変化に対するインサイト抽出を強みとし、売場コンセプトから分析、棚割りコンセプトまで幅広くカバー。

コニカミノルタマーケティングサービス株式会社
執行役員 ショッパーデータプラットフォーム事業部長
齊藤 宏

外資系消費財メーカー2社で20年にわたりショッパーマーケティングと能力開発に従事。特にカテゴリーマネジメントの分野では大手小売業との協働取り組み体制の確立と分析スキーム作りに貢献した。またアプリケーションの開発と運営をリードし社内能力開発ツールをデジタル化した経験あり。コニカミノルタマーケティングサービス(株)では、メーカーと小売業のニーズに即したデジタルマーケティングとDXのソリューション開発とコンサルティングを推進。日本消費者行動研究学会会員。

≫ 動画版はこちらから

購買プロセスとは

購買プロセスとは、一言で言うと「消費者がモノやサービスを認知してから購入までに至る過程」です。この過程の中で、情報収集や他社製品との比較、感情などの心理面の処理を行います。

マーケティング用語では、AIDMAやAISASといった言葉でそのプロセスを説明することがあります。

ダノンジャパン様に学ぶ購買プロセス

本章はダノンジャパンの磧谷様に解説して頂きます。

店頭へのこだわり-購買プロセスの重要性-

磧谷様
最初のテーマですけれども、「ダノンジャパンはなぜ店頭にこだわるのか」このテーマについてお話をさせていただきます。

皆さんも経験があると思いますが、「商品が売れた売れなかった」というお話をすると思います。

ややもすると私たちは今まで、

  • 商品が売れた=商品力が高い
  • 商品が売れなかった=商品力が足りていなかった

という判断につながっておりました。

ところが私たちの見方としてはそれだけでいいんだろうか?という考えに至りました。そこに大きな販売機会があったのではないかということが今回のプロジェクトのスタートになります。

実際の売場での購買プロセスとは

実際に売場の行動を見てみると、商品を買う人というのは売場に来た人の内のだいたい30%です。これはそれぞれの状況で前後しますが、おおよそ30%前後と仮定を致します。

売れた売れないの判断というのが、この30%の人たちのデータを POS データもしくは ID-POS データで判断をしていきます。そうすると全体のプロセスの中の30%の行動に対してのみ、私たちは売れた売れなかったという判断をしがちになっています。

ではこれを売場行動/購買者行動全体の中で見た場合について広げてみると、販売機会について、今まで十分に話し合って来たんだろうかという疑問点が出てきました。

売れない理由を購買プロセスから考える

これをもう少し詳細にご説明しますと、今ある販売データに基づいたデータで判断すると、図の5番の「商品を購入する(した)」データに基づいて判断します。

ここで注意しないといけないのが、おそらく全ての商品をお客様が、①売場に来て ②売場を見て ③売場に立ち寄って ④商品を見て手にとって ⑤そして購入をしたというすべてのプロセスを辿っているという前提に立つことがあるのではないかと思います。

ところがよくよく見てみるとすべての商品が、

  • 例えば手にとってもらっていない
  • 手に取ってもらってはいたが、買ってもらえない
  • 手に取ってもらっていない上に、買ってもらえない
  • 売場に立ち寄って商品を見てもらったが、手にとってもらっていない
  • 売場に立ち寄る前にそもそも売場を出てしまう(売り場が視認されていない)

というような状況になります。

ここでのポイントは全てのお客様がすべてのプロセスを辿っているわけではなく、その人によってプロセスが変わってきてしまうということです。そうすると本来売れるべき商品がもしかしたら「お客様の視野に入っておらず、気づかれていない為に売れていない」ということもあるわけです。

従って、私たちはこの商品が売れた売れないということを判断する際には、本当に全てのお客様が視認して頂いた上で判断したものなのか、ということに着目をしています。

MAX販売を考える

よく売り上げの最大化という言葉を私たちも使いますが、ここでいう最大化ということを簡単に定義させていただきますと「今ある販売というのは全プロセスの中の30%の中での数字」となります。

ここでダノンジャパンが定義するMAX販売とは、

MAX販売=「実際に30%の中から売れた数字」+「潜在化している販売機会」

ですので、最初の30%+売場に来た方も全て踏まえてこれを100%と定義をします。

その中で、

  • 交流する機会がどの程度だったのか?
  • どのプロセスに課題がありそうか?

ということを判断した上で、その商品もしくはその売場がどうだったのかということを判断する必要に迫られてきています。

ショッパー行動理解の理想と現実

磧谷様
私たちは何よりもまずお客様であるショッパーの行動を理解する必要に迫られているわけですけれども、色々やってきますと「こういったものがほしい/こういったデータが必要」の様な理想はありますが、実際問題すべてが手に入るわけではありません。

ですのでここでは「どういったデータが必要」もしくは「どういったデータが今手に入るのか」ということについてお話をしたいと思います。

いくつか事例をご紹介しますが、私たちが考える購買者というのは”意識データ“と”無意識データ“に分かれています。

意識データ

ここでいう意識データとは、アンケートを例にすると分かりやすいですね。アンケートに対して答えるのは意識をして答えているデータですので意識データです。

なのでどちらかというと論理的な回答になりがちです。

無意識データ

一方で無意識データは何かと言いますと、「瞬間的/突発的に判断する」ということになります。ちょっとわかりにくいので具体的な例を示しています。

–無意識データの具体例①

これは私たちがアンケートを行う中で良く出てくる話です。

あるお客様に聞きました。

Q.「いつもどのようなヨーグルトを買いますか?」

そうするとお客様は答えます。

A.「私はヨーグルトを買う時はいつも同じものを買っています」

そうすると私たちの解釈としては、「いつも同じものを買っているということは、その商品をもっと広げてあげよう!分かりやすい場所に置いてあげよう!」こうする事によって、お客様にとって利便性が高まるんじゃないかという判断になります。

ところがこの方の販売履歴を見てみたところ、実際には「いつも買っている商品以外にも季節商品であったり話題商品を購入していること」が分かりました。

ということは意識の中ではいつも買うものは決まっているが、その途中で見た話題の商品だったり季節商品、こちらにも興味が湧いてきており、実際に買っている。これはあくまで意識下では「いつも同じ」ですけれどもおそらくその時々の判断で無意識/衝動的に違うものを買っている。

アンケートだけを信じてしまうとちょっと落とし穴があると思うんですね。

–無意識データの具体例②

もう一つ例を挙げます。ある方に聞きました。

Q.「売場では何をしていますか?」

この質問に対して、

A.「私は新製品や面白い製品が出ていないか、売場のすべての商品をよく確認して買います。」

これを受けて私たちはどういう判断するかと言いますと、「意外に売場全体を見てもらっているんだな。その中で商品を吟味して買っている。」っていう判断をします。

ここでも「実際に行動と同じなのかな?」ということで見てみますと、実はこの方を観察してみますと売場内の限られたエリアの中で商品を探しています。

ということは売場のすべてというわけではなくて、“この方が考える売場の中の一部”で商品を探しているということが分かりました。

そうしますと私たちの中では商品を全部見てもらって当然と思うかもしれませんが、この方の例によれば「人によって売場という定義」自体がそもそも違うということが分かります。

売場の全て、もしくは 売場の一部のエリア、これはどうしても意識データだけではなかなか把握できない事になります。

ですので意識データと無意識データというのは分ける必要があります。

無意識データの活用【購買者の視線】

購買者の方が実際に何を見て、どのように次の行動につながっているのかということも判断する必要があります。

イメージとしては、下記のような様々な行動がありますが、それぞれの購買フェーズの中で見ているもの/感じているものがきっと違うはずです。

  • 購入
  • 手に取る
  • 特定商品を見る
  • 売場に立ち寄る
  • 売場を見る

上記のような情報(何を見たのか?それがどうのような行動につながったのか?)を理解することはとても重要で、こちらがあることでアクションプランが立てやすくなると思いますが、実際に定量的にこれらの状況を把握することは難しい状況でした。

しかし今回コニカミノルタさんにご協力を頂き、売場でのショッパー行動の観察とショッパーの視認性の解析を行うことが出来ました。購買行動における一連の詳細なデータを情報として提供していたのは、私たちが知る限りコニカミノルタのGo Insightだけでした。

≫Go Insightの解説ページはこちら

データを活用した購買プロセスの最適化

磧谷様
実際にこれらのデータを私たちがどのように活用し、今後の売場作りの提案等に使っていくのかという事例のご紹介です。

今の段階ではデータを元に売場のコンセプト作成しているところですが、残念ながら完成には至っておらず、途中経過とはなりますが、ご紹介をします。

行動分析に基づきショッパーを4つのタイプに分類

実際に観察をしていくと私たちにとって大きな発見だったのが「お客様は多数いらっしゃいますが、それぞれお客様によってタイプが違う」ということが分かりました。

このタイプは何かと言いますと、例えば…

  • 滞在時間
  • 売場に寄った数
  • 商品の購入数

大きく分けて4つの傾向が出てきています。

全て解説しますと、かなり時間が長くなってしまいますので割愛させていただきますが、お客様の中でも半数の方というのは少ない時間(だいたい15秒前後)の中で特定の売場に立ち寄り特定の商品を買うという、ある意味計画購買に近い行動を示されておられました。

残りの50%は色んな方がいらっしゃいますけれども、ここでのヒントとしましては”お客様にとって”もしくは”お客様のタイプによって”好む売場は違うという事になります。

ですので「全ての方に対して良い」という売場を作れるように、私たちはこの方々達に共通する最適解を探す作業を行っています。

ショッパータイプ・行動に沿った棚割りコンセプト

では、最適解の売場をどうやって作るのかという話をします。

図が3つに分かれているのでそれぞれ紹介します。

左下の接触ヒートマップは「売場のどこにお客様が手を伸ばしたのか?」を示します。赤になればなるほど接触頻度が高く、青になればなるほど接触頻度が低いということですね。右側が購入ヒートマップで、見方は同じです。

これらのヒートマップを応用いたしまして上のチャートを作っています。これは何かと申しますと「販売につながりやすい成功率の割合」を示しています。

赤いになればなるほど、そこの商品というのは「販売につながる確立が高い」つまり「お客様が迷わずに購入されている率が高い」いうことになります。

–ヒートマップの分析例①

ここでわかるのは商品別/セグメント別/タイプ別に最も購入に繋がりやすい商品、もしくはその位置はどこなのか?ということを特定します。

場合によっては、「この場所よりもこちらの場所の方が売れる」もしくは「この場所でないと売れない」というものが出てきますので、その位置の特定を行います。

–ヒートマップの分析例②

もう一つ紹介します。購買者のタイプ別です。

「お客様はどこで活動する傾向があるのか?」ある人は例えば左側だけしか活動しない。つまり右側半分は全くそのお客様にとっては関係ない。

また上半分だけ下半分だけ、購買者タイプによってそれぞれ活動領域は異なっています。

ですのでそちらを踏まえながら、「すべてのタイプの方に最適なポジショニングがどこか?」という事を分析する作業を行っています。

現在は作業している途中ですけれども、来年度には新しいコンセプトのもとに売場の構築を図っていきたいなと思っています。

ダノンジャパン様が利用するショッパー行動解析サービス「Go Insight」

コニカミノルタマーケティングサービスでは、リアル店舗でのショッパー行動を解析するサービスを展開しております。サービスの全貌をご理解頂くべく、「3分でわかるGo Insight」を用意しました。社内共有も可能な利便性の高い資料ですので、ぜひお手に取ってみて下さい。

ダノンジャパン様に聞く!Go Insightに関する5つの質問

本章では、「ダノンジャパン磧谷様 高橋様」と「コニカミノルタマーケティングサービス齊藤」の対談形式でご覧下さい。

Go Insightで調査を実施した背景や決定要因

磧谷様
今回、Go InsightとSeeing Insightの2つの調査を実施させていただきました。私たちとしては自分たちにできることはある程度やらせていただいて 、おおよそその傾向は把握していたわけなんですけれども、それが一部であって「本当に全体がそうなのか?」という状況であったものですから、かなり大規模でかつ数字として見たいなと思っておりました。

ですので、大規模かつお客様の行動も分かる、逆にそれがないと売場づくりはできないと考えていた中で、今回いろんな方のお話を聞き、コニカミノルタさんが優れた技術と素晴らしいアウトプットを持っており、実際私たちのリクエストにも合うということで、ご依頼させていただく決断を致しました。

斎藤
ありがとうございました。非常に様々なオーダーを頂きまして、実を言うと我々のデータサイエンティストも磧谷様についていくのが大変だった部分もあるのですけれども、結果的に良いものが出来上がったと思っております。

Go Insightに決定した要因と言いますか、ここが決め手だったというのは先ほどの「プロセスをカバーできる」という部分なんですかね。

磧谷様
そうですね。もうプロセスカバーがすべてなのと、またそれが時間帯別であったりとか売場別、すべての切り口が細くできる。つまり、”全体の中”で、または”全体に”影響を与えるところまで見ることができると言う細さですね。ここが決め手になりました。

Go Insightと他社サービスとの違い​

高橋様
磧谷の方からもございましたが、まず圧倒的な n 数の多さ。これが、お客様にご提案するときにも客観性の担保として非常に大事になります。ここがまず大きかったと思います。

それと「行動解析+視認性解析」ここを掛け合わせることができる。そして私たちのリクエストに対して本当に細かい切り口でいろんなデータを出していただけるというこの柔軟性。

ここが他社様と大きく違いまして、今回サービスをお願いした次第です。

齊藤
我々も、今のアウトプット自体に実は満足しているわけではなくて、お客様からいろいろオーダーであったり、示唆もそうですし、気づきを与えて頂く事によってまた新たな切り口で分析をするということができるんですね。

「これを分析して下さい!」っていう様に、課題を与えられると燃えるメンバーも沢山おりますので、そういった意味でも今回は本当に我々も良い勉強をさせて頂きつつ、サービスをご提供できたのかなと思っています。

Go Insightの導入前後で何が変化したか?​

磧谷様
決定的な違いはですね、今まで私たちは「恐らくこうじゃないの?」と言う、仮説ベースで話をしていたものが、ファクトベースの話に変わったのが一番大きな変化です。

ですので、同じテーマで話しているんですが、同じチーム内でも見ている景色が異なり、ディスカッションが噛み合わないという事もあった訳なんですが、今は全員が同じデータ、もしくはファクトを見ながら ディスカッション出来ますので、そう言った意味では色んなアイディアが出やすい環境になったというのも、大きな違いです。

やはり、ある程度の数の大規模なサンプルがあった上で、そのファクトに基づいたデータのディスカッションを行うと、こんなに違うんだなという実感をしています。

齊藤
特に磧谷様の所属していらっしゃるダノンさんですと、多国籍の方々がいらっしゃると思います。そういった意味では、言語を越えてそのファクト、数字で語るというのは非常に大事だと思います。そのあたりも貢献できたという感じでしょうか?

磧谷様
はい。恐らくこれからいろいろと出てくるんだと思います。今のステージは頂いた膨大なデータを私たちがどう活用するのかという、私たちの出番というステージなります。

ですので、出てくるコンセプトに対してそれがどういうデータであるとか範囲に基づいているのか?というのがあってこそ、私たちは日本の成果物として(海外に)出せるのかなと思っています。

ネタは揃っていますので、次は私だったり高橋が頑張る番かなと思います。

≫動画版はこちらから

Go Insightを活用する中で提案や企画立案​/カテゴリーマネジメントで上手くいったこと(自社/小売/消費者)​

高橋様
そうですね、もともと棚割のレイアウトを作ったりする時に私たちが想定している視線、「どこに視線が集まるんだろうか?」とか「接触はどこが多いんだろうか」みたいなところは、元々経験値であったり予測はしていたんですけれども、実際今回調査をした結果思いもよらないところが逆に厚かったり、意外に薄かったりするポイントが出てきました。

そういった違いっていうのがもう即座にしかもハッキリと分かった、というところで棚割りのコンセプトのつくり方が変わってきているなというのがあります。

そこがやはり今の段階で言うと、企画/立案/棚作りに対してすごくうまくいってるかなと、新しいものが見せられるかなと思っています。

齊藤
まさにその売場の前で行動する購買者の観察という視点で、商品ベースではなく、あくまでもその購買者の行動にフォーカスしたっていうところですね。

どうしてもそのメーカーサイドになってしまうと、ご提供する商品が売れる売れないところから入ってしまうんですけれども、カテゴリーマネジメントという視点で言う

と売場全体での購買者の行動っていうところにフォーカスしたというところは、当たり前でいてなかなかできていないところだと思うんですね。

ですので、そこを愚直にやって頂けてるって言うのは、私も感服いたしました。ありがとうございます。

コニカミノルタマーケティングサービスへの要望

磧谷様
売場の行動もそうですし、目線の動きもそうですけども、今のバージョンのさらにアップグレードをお願いしたいと思っています。

具体的には何かと申しますと、今ある動きをもう少し細分化するのもそうですし、あとは目線の動きももっともっと細かく、もしくはそれに対して見た見ない、見て刺激を与えた与えていないっていうところまで欲しいなと思っています。

あとは贅沢を言うのであれば、私たちは今回売場の前に1メートル という行動範囲の中での行動観察になりますが、実際の購買行動を考えますと1メートルの前から段階が始まっていると思っています。

具体的には5メートル手前、もしかしたら入店する前から始まるかもしれないんですが、次のステージとしては5メートル前。どうすれば売場に近づいてくれるのか?

というところまで全体の購買行動を少しずつ埋めていく、というサービスの期待をしています。

齊藤
ありがとうございます。開発中の部分ももちろんございまして、そういった意味ではお話していただいたこの視認性解析サービスのSeeing Insightですね、Go Insightの中に包含されるサービスですが、そちらに関してはより広い範囲、もしくは距離を持ったところでの分析っていうのができるようになればという形で開発を進めようとしています。

合わせてですね、今の捕捉範囲の中での精度を上げるということにも専念しておりまして、そこの部分では自信を持ったサービスを提供できるようにしたいという風に考えています。

また売場の入り口から取られるというところは、これはこれで結構課題は多いのですけれども、今は基本的にはカメラを3台つなげて、売場(一つの通路を全て)を補足するという形にしていますが、連結するものを増やしていきたいなと考えています。

高橋様
今頂いているアウトプットの、例えばヒートマップにしてもそうなんですけれども、非常にタイムリーに色んな角度からの、例えば購入者タイプ別の接触ヒートマップであったりというのが出てくるんですけれども、その粒度一つ一つというのは十分といえば十分なんですけど、パッケージから更にプライスカードのところですとか、もう一段階絞れると、さらに細かい色んなものが見えてくるだろうかなと思っています。

≫動画版はこちらから

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