コストと人員の課題を大幅に改善したことでDX化の手ごたえを実感

トヨタホーム株式会社 様
トヨタホーム株式会社 様

トヨタホーム株式会社 様

トヨタホーム株式会社
営業戦略部 ブランド戦略室 室長
石岡様(写真左)

ゴウリカマーケティング株式会社
執行役員 関西支社長 兼 コンサルティング第一事業部長
板倉(写真右)

※役職等表記は取材当時

トヨタホーム株式会社のご紹介

トヨタホーム株式会社は、本社が愛知県名古屋市にある、住宅の企画・設計・販売を中心に、戸建住宅や街づくり、マンション、賃貸住宅、リフォームなど、幅広い住まいのサービスを手がけている住宅メーカーです。1975年に事業をスタートし創業50周年を迎えました。
トヨタグループの一員として、鉄骨ユニット工法による高耐久・高品質な住宅を提供しています。全国各地に生産・販売拠点を展開し、工場での高精度な住まいづくりと、60年の長期保証体制により、安心の暮らしを支えています。また、「Sincerely for You 人生をごいっしょに。」をブランドビジョンに掲げ、生涯にわたるお客様との信頼関係を大切にされています。

Q. 「Magonote」を知った経緯をお聞かせください

石岡様:
CMOサミット*だったと記憶しています。そこでいろいろなベンダーの方々と話をする機会があり、ゴウリカさんとは1to1ミーティングで初めてお話させていただきました。

板倉:
あの場は非常に会話が活発でした。

石岡様:
そこでいろいろ話をしていた中で、もともと御社は印刷系のご出身だと伺いました。コニカミノルタにいらっしゃったと。
私は代理店に在籍していた時期もあったので、印刷周りのこともある程度知っているのですが、そこで御社ビジネスの仕組みを聞いたときに、「なるほど」と感じる点が多くありました。そこで一度詳しくお話しましょうという流れになったのです。

*CMOサミット…企業のマーケティング部門の統括責任者であるCMO(Chief Marketing Officer)や、マーケティング関連のソリューションを提供する企業が集まるビジネスサミット

Q.弊社サービスの仕組みを聞いて、正直どのように
 感じましたか?

板倉:
最初にご説明したとき、弊社ビジネスの仕組みは、導入先企業様の業務が効率化され、コストも削減でき、しかも予算が不要だと。「そんなうまい話があるのか?」と、半信半疑でいらっしゃったと思いますが、はじめはどんな印象を持たれましたか?

石岡様:
印刷の世界って、従来は仲介業者がいて、そこから順に依頼していくような構造ですよね。それぞれの業者にマージンが乗っている仕組みなので、直接つながっていればそれだけ利益も出しやすい。
御社の仕組みを聞いたときに、「そんな直接的なシステムがあるのか?」と思いながらも、嘘だとは思いませんでした。「何か上手いやり方があるのだろう」と。業界的にあまり手が入らない部分に踏み込んでいるという印象もあり、本当に実現できるのかどうか。物量がある程度ないと難しいのではとも思いましたし、自分の管轄で全てを動かしているわけではないので、その辺りも含めて関心を持ちました。

板倉:
やはり最初は半信半疑で、「一度話だけでも聞いてみようか」という感じだったのですね。

石岡様:
そうですね。仕組みとしては、今でこそ板倉さんのお話などから理解していますが、当時は、例えば「マークアップ」など初めて聞く用語も多く、どんな仕組みなのかが気になりました。
御社も当然利益を上げなければなりませんし、こちらとしてもトータルで印刷費が高くなっては意味がない。費用が安くなるということでしたが、「そんな良い話がどうやって成り立つんだろう」と、正直不思議に思いました。

Q. Magonoteを導入する際の決め手や
 社内の反応はいかがでしたか

板倉:
そのような半信半疑の状態から、導入をご決定いただいた一番の理由は何だったのでしょうか?

石岡様:
そもそも導入まではかなり時間がかかりました。最初は「そんなうまい話あるわけない」と思われるので、社内の説得には苦労しました。
当時は景気も決して良いわけではなく、人員削減や経費削減の話も社内で出ていました。派遣スタッフの縮小も検討していたため、人件費の面からもこの仕組みは有効だと感じ、「ぜひ導入させてほしい」と働きかけました。それが導入の一番の決め手ですね。

板倉:
石岡さんが中心となって、社内の合意形成を丁寧に進めてくださったのですね。

石岡様:
そうですね、根気強く説明と調整を重ねてきた、というのが実際のところです。最初はやはり、なかなか理解を得られませんでした。

板倉:
やはり、そのようなご苦労があったのですね。私たちのサービスは、日本では唯一無二のビジネスモデルであるため、他と比較しにくく、導入をご検討いただく際にご不安を感じられることもあるかと思います。
その点も踏まえて、次のテーマに関わるお話ができればと思います。社内での合意形成に向けては、本当に多くのご調整をいただいたのだと感じています。

Q. 実際に導入を開始後、難しかった点やうまくいった点、あるいは想定と違った点などはありましたか?

石岡様:
難しい部分は特にありませんでした。御社の担当者に来ていただいて、しっかり業務を進めてもらっています。逆に社内で「印刷物を減らそう」という話もあって、そこは他部署を巻き込む必要があるかもしれませんね。現在、印刷物の受注生産への切り替えも視野に入れており、「無駄をなくそう」という流れになっています。

板倉:
なるほど、印刷物の運用そのものを見直す動きが社内で進んでいるのですね。受注生産の体制に切り替えるとなると、業務フローや関係部署との連携もこれまで以上に重要になってくるかと思います。

Q. 導入前にはどのような課題がありましたか?

板倉:
弊社の「Magonote」を導入いただくにあたり、具体的に御社ではどのような課題をお持ちでしたか。

石岡様:
人員不足やコスト削減が課題でした。
例えばコストの面で言うと、カタログなどの発注先が担当によってバラバラで、印刷費も管理されていない状態でした。私は以前代理店にいたので、印刷の単価や相場感は分かりますが、中には明らかに高い価格で発注していたケースもありました。また、適正価格で取引していない例もありました。「1回しか使ってない」とか、「本当に必要だったの?」といったようなケースですね。管理が行き届いていない印象でした。

板倉:
知見がないと適正かどうか判断がむずかしいかと思います。

石岡様:
今はゴウリカの織田さんのように知見のある方が来てくれて、無駄をなくしながら業務を進められています。入稿業務もお願いできるし、能力的にも非常に助かっています。
また、特定の社員に業務が集中してしまうという、いわば人員不足といった点も課題にありました。

板倉:
仰いますように、特定のご担当者が非常に多忙と伺っており、業務が集中していたのをどう軽減するかが我々にとっても重要でした。本来もっと注力されるべき業務があるのに、膨大なタスクを抱えていらっしゃったので、我々がそこをサポートして改善すべく強く認識していました。

石岡様:
実際、かなり助かっていると思います。

Q. 導入後の変化や改善された点について教えてください

石岡様:
実際にコスト削減ができましたし、人員も1人増えて助かっています。進行中の印刷業務の内容も織田さんに聞けば全部把握できるようになり、管理がしやすくなりました。

板倉:
それは非常に大きな変化ですね。

石岡様:
織田さんがスケジュール表を作ってくれるので、ミーティング時にも全体の動きが見えて指示が出しやすいです。あと、制作データの管理も改善されました。今では織田さんと派遣の方が、データの命名ルールや保管場所などの格納ルールを明確にしてくれて、カタログ等の写真データの管理もしやすくなりました。販売店から写真のデータ送付を求められたときも、すぐに対応できます。

板倉:
それは管理者としても工数が省けますし、業務の進め方も大きく改善されていると思います。

石岡様:
今後はカタログを受注生産に切り替える話も出ています。アナログだった業務を、今このタイミングでDX化できればと考えています。

板倉:
我々も常駐させていただくことで、リアルタイムでお客様のさまざまな課題に気づけますし、必要に応じてサプライヤーのアサインも可能です。

石岡様:
デザイナーなど、ゴウリカさんの社内外のリソースを活用できるのもありがたいですね。

板倉:
御社の他の社員の方からお聞きしたお話からも、名古屋では協力会社との出会いが多くはない印象を持ちました。そういった部分でも我々がお役に立てるかと考えています。派生的にも色々とサポートさせてください。

Q. 外部の人間が社内に入り込むことに
 抵抗はありませんでしたか?

石岡様:
弊社の社員は、「外部出身者」もいて、外部の方を受け入れる体質はもともとあります。

板倉:
御社の部署のメンバーの方もすんなり受け入れてくださった印象があります。

石岡様:
織田さんも部署に馴染んでいると思います。若干アクセルを踏みすぎるときもありますが(笑)。でも、真面目にやってくれているのでありがたいです。

板倉:
いい意味で、楽しく業務に取り組ませていただいていると思っています。

石岡様:
織田さんには、時には会議にも入ってもらっていますが、本当に助かっています。ゴウリカさんの守備範囲を超えてしまっていないかだけは少し気になりますが。

板倉:
無理なことは無理と正直に伝えますので、ご安心ください(笑)。

石岡様:
DXのような取り組みについては、社内のメンバーは少し苦手かもしれませんが、そこにも入っていただけると助かります。

Q. 我々は期待に応えられているでしょうか?

石岡様:
逆に「うちが応えられているか」と思うこともあります。最初のミッションで決まっていた成果はまだすべては達成できていませんが、本当に助かっています。

板倉:
ありがとうございます。

Q. 今後のMagonoteへの期待をお聞かせください

板倉:
今後、「もっとこうしてほしい」といったご要望があれば、遠慮なくお聞かせください。我々も、今やっていることだけを続けていても、成長やお客様満足の向上にはつながらないと思っています。ですので、対応可能な範囲を広げたり、新しいサービスをご提供したりすることで、さらに価値をご提供していきたいと考えています。
今はまだご提供できない領域であっても、「こんなことに困っていて、こういうことをやっていきたい」といったお話があれば、ぜひ共有いただきたいです。

石岡様:
カタログ受注生産の業務はかなり負担が大きいため、何らかの形でご支援いただけると助かります。また、最終的にはやはりシステムの導入が必要になると考えています。そういった面の支援が可能なら、ぜひ協力してもらいたいです。

板倉:
ご期待に沿えるよう、引き続き真摯に向き合ってまいりますので、ぜひ今後も率直なご意見をいただけますと幸いです。

Q. トヨタホーム様における
 今後の事業展望をお聞かせください

石岡様:
現在トヨタホームは事業領域において多角化を進めています。今年は50周年で、テレビCMも制作しました。これまでは戸建て事業メインでしたが、今後は賃貸事業や街づくり事業、海外展開など、ポートフォリオを広げていこうとしています。
同業他社でも、リフォーム事業の利益が戸建て事業の利益を上回るようになっているという話もあり、さらに海外事業や街づくり事業が牽引しているという話も聞きます。
当社としては、グループ力の強みも活かし、将来的には複数の事業が並び立つような構造にしたいです。

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